アニメの出来は制作会社や監督に依存するものだが、漫画の場合、原作出版社の影響も少なくない。
特に一部の漫画雑誌におけるアニメのレベルが極めて高かったり、逆に低かったりするため、ここにそれを記す。
※あくまで傾向であり、必ずそうなるわけではない。
①ジャンプアニメ
全体的に出来は悪い。
ドラゴンボールやワンピース、ブリーチ、トリコなど長寿アニメが多いが、その分だけ作画や脚本がお粗末であることが多い。
特にアニメが原作に追いついてオリジナルを始めると、見れたものじゃない駄作が続く。
単純に子供向け作品が多いのも、レベル低下の原因か。
逆に1クールで終わる作品は、わりと良い物も多い。
『貧乏神がっ!』や『食戟のソーマ』など、バトルを主体としない短い作品は結構面白かったりする。
お勧め作品:『食戟のソーマ』
②ヤングジャンプアニメ
週刊少年ジャンプのアニメも出来が悪いが、ヤンジャンはもっと悪い。
むしろ原作者がかわいそうに思えるレベル。
キングダム、ゼットマン、テラフォーマーズ、嘘食いなど、原作は名作クラスなのに、アニメではゴミクズとなり果てる作品が哀れ。
ヤング誌特有のエログロ展開が、大衆向けアニメの土壌に合わない点はあるのだろう。
テラフォなんか、修正だらけだし。
逆に、元々エログロを含まないうまるやワンパンマンは、実に良作。
アニメ向けの題材だったのもあるが、きっと良いスタッフに恵まれたのだろう。
お勧め作品:『干物妹! うまるちゃん』
③マガジンアニメ
ジャンプほど粗悪な作品は少ないが、いまいちパッっとしない。
マガジンは伝統的に「アニメ化は重視されておらず、むしろ実写ドラマ化を志向している」らしいので、わりとリアル志向な作品が多いかも。
お勧め作品:『生徒会役員共』
④サンデーアニメ
三大誌の中では、一番丁寧な作り。
しかし、コナンが老害すぎて評価は低い。
子供向けアニメが多いが、とりあえず見れるから良し。
金色のガッシュベルは、今でもまた見たくなる。
『神のみぞ知るセカイ』と『ささみさんがんばらない』は、話を飛ばしすぎじゃないか?
せっかく良い作品なんだから、じっくりやって欲しかった。
お勧め作品:『神のみぞ知るセカイ』
⑤チャンピオンアニメ
元々キワモノが多い雑誌なので、当たり外れが大きい。
個性的すぎるのも考え物だ。
文句なしに万人に勧められるのは、イカ娘だけでゲソ。
これさえあれば、他はいらないんじゃなイカ?
お勧め作品:『侵略!イカ娘!』
⑥ガンガンアニメ
スクエニ系。オンラインも含む。
メディアミックスを重視しており、非常に質の高いアニメが多い。
鋼の錬金術師、帰宅部活動記録、月間少女野崎くん、はなまる幼稚園など、一つ一つの作品にスタッフの愛を感じる。
俺ツインテールになります、のうりん、ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか、など人気ラノベの発掘にも力を入れている模様。
残念ながら、2クール以上の長編は少ない。
お勧め作品:『月間少女野崎くん』
⑦きららアニメ
「まんがタイムきらら」系列。
けいおん、かなめも、ひだまりスケッチ、ハナヤマタ、恋愛ラボなど、ゆる女子系漫画が多い。
とにかく女の子に萌えさせることに特化しており、可愛さだけなら他の追随を許さない。
なお、バトルや哲学などの難しい要素は一切ないが、それだけに安心して萌えられる。
四コマ漫画そのものはたいしたものではないが、映像化すると威力の上昇が著しい。
『ご注文はうさぎですか?』には、多くの紳士が萌え殺された模様。
お勧め作品:『ご注文はうさぎですか?』
個人的に気になったのは、ジャンプ・ヤンジャンアニメの質の低さがアニメ界全体の評価を落としている点か。
せっかくの売り上げトップ雑誌なのだから、ガンガン系列のように丁寧なアニメ化を期待したい。