二次元桃源郷(アニメ、漫画、ゲーム感想)

作者に配慮した生温いレビューは要らん!駄作は駄作と言え!

マージナル 評価C+ 男しかいない社会の末路

カテゴリ:少女漫画

ジャンル:ボーイズラブ

特徴:女性がいなくなった世界でのラブストーリー

 


 

汚染により女性が不妊になり、一人の女王蜂(マザ)以外の女性が消えた地球。

女性に近い染色体XXYを持った少年キラは、女王を暗殺した男に買われて恋に落ちる。

 

中世の西洋のような社会に見えるが、実は科学者による実験プラントであり、ミツバチ型社会で人間がどう振る舞うか研究が行われている。

全ての子供を産んだとされる女王はただの傀儡であり、逆ハーレムではない。

 

女性が存在しないので、男はより若い男子を買って事を済ませるわけだが、それをホモやゲイと呼ぶのは少し違う気がする。

あくまで雄は雌を求める動物であり、女性がいないために男性の中の女性像(アニムス)を求めているのだから。

 

キラには謎の超能力があり、人に夢を見せるとともに自らも変質していく。

グリンジャに抱かれる度に女性に近づいていくキラは、男であるはずなのに妙に艶めかしい。

体内には卵子も存在し、汚染された地球でも妊娠の可能性があるらしい。

 

女性は女に生まれたから女なのか?

それとも、男を受け入れて初めて女になるのか?

きっとこの作品は、後者だと言いたいんだろうな。

 

不妊ウィルスによって女性が生殖能力を失い、地球すらも新しい命を産まなくなった不毛な世界で、一人の少年が女になっていく。

なんとも倒錯的な物語ではないか。