二次元桃源郷(アニメ、漫画、ゲームレビュー)

とにかく面白い作品の感想を書いています(ただし酷評)

辺獄のシュヴェスタ 評価A- ひたすらに心が痛む残酷で美しい物語

カテゴリ:一般漫画(ビッグコミックス)

ジャンル:脱獄

著者:竹良実 

特徴:とてつもなく残酷だが、同時に強い覚悟を感じる

 


 

中世の魔女狩りをテーマにした、残虐で冷酷な物語。

主人公が収容されている施設は修道院というより、殆ど牢獄

神の名のもとにあらゆる非道が許される地獄で、希望を見出した少女達は脱獄を試みる。

 

閉鎖社会を牛耳る協会は酷く冷酷で、些細なミスであっても重刑に処する。

咎があれば容易く腕を切断し、その結果修道女が死のうが気にも留めない。

食事には従順になる薬が混入され、外に出ようとした者は容赦なく殺される。

神の御業というより、悪魔の所業と呼ぶべき。

 

そんな地獄の中で、生き延びるために抗う少女がとても美しい。

薬から逃れるために毎食を吐き出し、目的のために処刑人となり、友人の腕さえ自ら切り落とす覚悟に震えた。

 

「斧で斬れば一瞬で終わるけど、死ぬ確率が高い。

鋸で斬り落とせば苦しみは長引くけど、生き残る確率は高い。

どっちを選ぶ?」

 

良心の呵責に耐えながら人体をノコギリで切り刻むシーンは、本気で心が痛かった。

 心が弱い人は絶対に読んではいけない。