ジャンル:料理漫画っぽいコメディ
特徴:雑草食べるポンコツ女子がめっちゃかわいい
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会社をクビになった24歳無職女性、「日高ちゅーりっぷ」(すげぇ名前だな)が友人とともに雑草を調理して飢えをしのぐ漫画。
流石に道路の野草をむしゃむしゃ食うことは(あまり)ないが、ツクシ、ヨモギ、セリ、クレソン、スイバ、ノビル、ヘビイチゴなど様々な植物を綺麗に調理している。
その辺の草花が主食になるわけではないが、どんぶりや素麺などと合わせると良い食事になる。
何よりチューリップが本当に美味しそうに食べるので、読者も野草に興味を持つのではないだろうか?
本作の魅力は野草の調理もあるが、それ以上にヒロインの圧倒的なポンコツっぷりにある。
頭は悪いし、貯金はないし、履歴書も書けないし、家賃も滞納して大家の子供にも頭が上がらない生粋のダメ人間。
雑草の知識もなく、採集も料理も植物に詳しい友人に任せっきり。
しかしながら、常にポジティブで表情豊か。
そして、料理を食べる時の笑顔は何物にも代えがたいほど魅力的。
つまり、アホな子ほどかわいい。
ちなみにちゆに限らず、本作の登場人物は全員どうしようもないダメ人間である。
「食戟のソーマ」や「焼きたてジャぱん」などを読めばわかるが、料理漫画においては食べる者のリアクションが非常に大事。
どんなに美麗な料理でも、読者はそれを口にできないのだから、登場人物が美味しさを表現してくれなければ何にもならない。
つまり、本当の主役は熟練のシェフではなく、読者が共感できる食い手なのである。
頭の中がお花畑で、仕事もできなくて、そのくせ食い意地だけは張っている。
そんなウサギのような少女だからこそ、この作品の主役に相応しい。
美味しく食べてくれる人さえいれば、原価0円の野草とて至高の食材になるのだ。