二次元桃源郷(アニメ、漫画、ゲーム感想)

作者に配慮した生温いレビューは要らん!駄作は駄作と言え!

貞操逆転世界 評価B+ 鏡の歪みは現実の歪み

カテゴリ:一般漫画(ヴァルキリーコミックス)

ジャンル:エロ系風刺漫画

特徴:一見エロだが、性差について真面目に考えさせられる

 

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男女の貞操観念が逆転した世界を描く漫画。

貞操観念だけが逆転した社会に迷い込んでしまった少女は、元の世界とのギャップに戸惑い続ける。

 

・女はセックスに積極的な痴女ばかり

・女がエロ本を買うのは当たり前

・女子高生は常に男に飢えていて、教室では下ネタで盛り上がる

・風俗店は女性向けばかり

・露出度の高い男性が映った広告が溢れている

・男は誘えば誰とでもヤれるし、身体を売って稼ぐこともできる

・女が男風呂や着替えを覗いたら犯罪だが、逆はむしろ喜ばれる

 

こちらの世界の非モテから見れば夢のような世界。

実際に作中にも現実の男子高生がやりまくるハーレム展開が存在する。

フェミスト女性が読んだら

「こんな男の妄想みたいな世界はおかしい!」

と考えること間違いなし。

 

しかし、それは逆に言えば、「この現実世界もまたおかしい」ということになるのではなかろうか?

なぜなら、逆転世界はこの世界のだからだ。

鏡に映る姿が歪んでいるのなら、元の被写体もまた歪んでいるに違いない。

 

積極的な女性がおかしいのなら、男性が積極的なこの世界もおかしいのではないか?

男性に性交の決定権があるのがおかしいなら、女性に性交の決定権があるのもおかしいのではないか?

女の裸を見るのが犯罪なら、男の裸を見るのは犯罪ではないのか?

処女に価値があるなら、なぜ童貞には価値がないのだ?

逆転世界が男性にとっての理想なら、現実世界は女性にとって都合良くできているのではないか?

 

我々が当たり前にしていることをそっくりそのまま反転させると、違和感を感じたり、差別と捉えたりする。

ならば、反転する前の世界も違和感と差別に溢れているのだろう。

男女平等なんてあり得ない。

性は常に非対称なのだ。