カテゴリ:一般漫画(シリウスKC)
ジャンル:教養漫画?
著者:清水茜
特徴:体細胞が全部擬人化している
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人間の免疫細胞と身体を脅かす細菌やウィルスとの戦いを描いた漫画。
白血球⇒無法者を取り締まる警察官
キラーT細胞⇒敵を殲滅する軍人
マクロファージ⇒白衣の天使
血小板⇒癒し系ロリ
といった風に、ありとあらゆる細胞が役割に応じた姿になっている。
外敵である細菌は地球を侵略する宇宙人みたいになってるし、寄生虫アニキサスなんかほとんど怪獣。
花粉症が天変地異みたいになってたり、癌がゾンビ映画みたいになっていて笑う。
ウルトラマンでも見るかのように免疫系の働きを学ぶことができる。
ひとえに免疫細胞と言っても好中球や好酸球、マクロファージなど様々な種類があり、それぞれ別の役割がある。
雑菌、ウィルス感染、害虫、怪我、日射病など、無数の脅威に対して安全装置が働くことで私達の身体は成り立っているが、学校の授業ではそのほんの一部しか教えてくれない。
学生時代に生物専攻だった人を除けば、この漫画の登場人物の半分もわからないだろう。
自分の身体のことなのに、我々はあまりにも無知だ。
今この瞬間にも何兆もの細胞と細菌が激戦を繰り広げているのに、全く気にしてもいない。
本当に自分が恥ずかしくなった。
内容的にはギャグ漫画かバトル漫画に近いかもしれないが、疾病や免疫に関する蘊蓄は非常に勉強になった。
白血球が人間の姿をしていて、ナイフで怪物を滅多切りにするトンデモ漫画ではあるが、人体の神秘を学ぶには良い教材になると思う。