二次元桃源郷(アニメ、漫画、ゲーム感想)

作者に配慮した生温いレビューは要らん!駄作は駄作と言え!

かぐや様は告らせたい -天才たちの恋愛頭脳戦 評価B+ ツンデレ同士の恋愛は上手くいかない

カテゴリ:一般漫画(ヤングジャンプコミックス)

ジャンル:恋愛コメディ

特徴:成立しそうでしないカップルにやきもきする

 


 

「恋愛は告白したほうが負け!」

「相手が告白してきたら付き合ってもいい!」

 

という中学生のような意地に拘った二人が、お互い告白できずに全力ですれ違い続ける恋愛漫画

生徒会長と副会長の二人は、いずれも容姿端麗で頭脳明晰。

端から見れば完全に釣り合っていて、実際に両想いなのだが、あまりにもプライドが高すぎてどちらからも誘うことができない。

 

・携帯は先に番号を教えたら負け!

・メールは先に送ったほうが負け!

・デートは誘ったほうが負け!

 

とにかく自尊心を守るために相手から行動するように仕向ける、無駄な努力が微笑ましい。

策士が策に溺れるとは、まさにこのこと。

少しだけ勇気を出して一歩踏み出せばそれで終わりなのに、なんとももどかしい。

 

ひたすら恋愛ヒエラルキーにこだわる両人と対照的に、書記の藤原さんは思ったことを素直に口に出す天然。

どんなことでもダイレクトに表現することで、頭の良いバカより正直な庶民のほうが幸せに生きられることを教えてくれる。

 

「とにかく告白しなきゃ何も始まらん。

変に策略を練って駆け引きなんてしても話がこんがらがるだけで良い事ないぞ。」

とは本作の主人公の言葉だが、これほど見事なブーメランを見たことがない。

やはり恋愛とは自分からアタックすることが最も重要であって、駆け引きなんぞ邪魔なだけなのだと痛感した。

 

ツンデレ萌え要素の一つだが、両人がツンデレでは関係は進展しない。

自身のプライドが重しになって受け身になってしまっている方は、これを読んで猛省するべきだろう。

 

『私がモテてどうすんだ』と『神のみぞ知るセカイ』の共通点

 


 

今期アニメの『私がモテてどうすんだ』が乙女ゲーム設定のわりになぜか面白いと思ったら、理由がわかった。

この作品は『神のみぞ知るセカイ』と本質的に同じなんだ。

そもそも作中で

「リアルなんてクソゲーだ!」

とヒロインが叫んでいるのだから、リスペクトしているのは当然なんだが。

 

二次元が好きでたまらない主人公が、現実の異性に触れて惹かれる。

それでも自身の信条は曲げない。

媚びない。

己の理想こそ至高と疑わない。

それが両作品の根幹にある信念なのだろう。

正確には私モテは二次ではなくBL命なのだが、叶わぬ愛に傾倒する姿勢は殆ど同じと言っていい。

 


 

私モテには神のみのようなゴスペルの如き主題歌も、圧倒的な作画も、個性的なヒロインもない。

アニメとしてのレベルで言えば遥かに下なのだが、リアルに直面しても腐女子を貫く潔さは神にーさま( 桂木桂馬)と被る。

「たった一度の奇跡」をエンドレスで聞き続けてきた私としては、ゲームのヒロインを攻略するために何日もひたすらバグゲーに挑み続けた神様のような執念が、芹沼花依にもあればいいと思う。

 

それにしても、神のみぞ知るセカイは本当に素晴らしいアニメだった。

神にーさまの尖ったキャラ、魅力的なヒロイン、全くアニメソングに聞こえない英語の主題歌など、ありとあらゆる点で他アニメの追随を許さない出来だった。

2期⇒女神篇の途中でエピソードがごっそり省略されたのが非常に痛いが、それさえなければ文字通り神作品に認定していただろう。

今からでも足りないエピソードを埋めて、再アニメ化してくれないだろうか?

制作会社的に無理だろうけど、

本当にもったいない。

 


 

魔法少女(フリーゲーム) 評価B- タイトル詐欺だがシナリオは感動的

カテゴリ:PCフリーゲーム

ジャンル:SRPG

特徴:まどマギ以上に陰鬱なストーリー

 

突然現れた化物に対抗するため、薬物注射魔法少女になった少女達が戦うゲーム。

タイトルこそ魔法少女ではあるものの、実際には異星のテクノロジーで改造されたマジカロイドであり、魔法ではなく科学の力で敵を撃ち滅ぼしている。

そもそも仲間のうち3人は男性であり、宇宙人まで混じっている。

タイトル詐欺にもほどがあるね!

 

主人公は女性でキャラの大半が女性。

百合要素強めで変身後の露出も多いが、シナリオがかなりハードなためそれを期待すると裏切られる。

魔法少女同士の殺し合いこそないものの、年相応にわがままで家庭環境に問題がある子が多く、決して単純な正義の味方にはならない。

主人公からして何人も病院送りにしている問題児だし。

 

戦いは常に命がけで、能力を使うほどに命をすり減らす仕様。

特に失明しながらも仲間の救護を続けるヒーラーの末路は辛い。

怪物の正体はもちろんアレなので、殺すほど罪悪感に苛まれる設定も酷い。

 

古いソフトを使っているためSPRG部分いまいちで、難易度が高めなのが辛い。

しかし、精神的に追い込まれていく少女達の描写と、終盤の盛り上がりは素晴らしい。

特に光の魔法少女(?)の復活は泣いた。

最後までプレイすると、どう見てもタイトル詐欺だけど、実はタイトル通りの作品だったとわかる。

 

魔法少女

https://freegame-mugen.jp/roleplaying/game_2290.html

君の名は。 評価D+ 評判のわりにつまらない凡作

カテゴリ:アニメ映画

ジャンル:入れ替わり恋愛映画

特徴:作画以外誉めるところがない

 

 

大ヒット映画ということで観てみたが、非常につまらない作品だった。

映像だけは非常に綺麗で、宮崎アニメのような本当の駄作に比べればいくらかマシではある。

しかし、これが近年のトップと言われると、首をかしげてしまう。

 

入れ替わりというのはごくありふれたテーマで、近年でも「ココロコネクト」や「山田くんと7人の魔女」といったアニメで男女の身体が頻繁に入れ替わっている。

タイムトラベル作品はそれこそ山のようにあるので、本作のテーマには全く新鮮味がない。

新鮮でなければ悪いというわけではないのだが、それ以外にも特に魅力を感じる所はなかった。

 

・恋愛要素

二人がいつ恋仲になったかわからず、どちらにも感情移入できない。

特に瀧は乳を揉んでいただけなのだから、普通嫌われそうなものだが。

交換日記ぐらいしか交流のない相手が、どうして両想いになるのだろうか?

 

・彗星の衝突

とにかくリアリティがない。

地球に甚大な被害をもたらすほど接近して、なぜ専門家は危険を察知しない?

肉眼で確認できるほど接近したらもう逃げる時間はないはずだが、なぜ助かった?

隕石の衝突により広域に土砂が広がることを考えると、少々逃げたところで被害は避けられないと思うのだが。

 

・超常現象

作品の根幹となる入れ替わり・タイムスリップについては、わざわざ突っ込むべきではない。

しかし、別次元にいるはずの二人が出会ったり、名前の記憶が優先して消えたり、急に止まった入れ替わりがお神酒で発動したり、ヒロインに死んだ記憶があったり、なんとなく納得の行かない点が多い。

基本設定ぐらいちゃんと作れと言いたい。

 

・問題の解決

最終的に父親を説得して町民を避難させたはずだが、それに関する描写が全てカットされている。

頑固な父親をどうやって説得したのか、親子のわだかまりは解消したのか、重要な所がさっぱりわからない。

ご都合主義を批判する気はないが、せめてクライマックスは書いてくれよ。

もしかしたら原作で補完されているかもしれないが、映画単体では描写不足にも程がある。

 

全体的にツッコミどころが満載だが、特に彗星が迫っている時に呑気に「君の名前は?」なんて言っている神経が理解できない。

名前なんかノートかスマホに書いておけばいいだろ。

手にマジックで書いて消えないんだから、どうにでもなるはずだ。

そんなことより、今まさに迫っている生命の危機に集中するべきではないか?

 

圧倒的に力の入った作画だけは感心するが、カレンダーすら確認しない登場人物の頭の悪さと、物理的におかしい彗星の動き、キングクリムゾンのごとく吹っ飛ばされた親子関係など、あまりにも脚本の粗が目立つ。

こんな作品が興行収入100億円と言うんだから、アニメ映画界はよほどレベルが低いのか。

それとも所詮映画の興業は広告マーケティング次第で、作品の質は関係ないと言うことだろうか?

萌えっ娘もんすたぁ 評価C+ 可愛すぎる改造ポケモン

カテゴリ:改造ゲーム(ゲームボーイアドバンス)

ジャンル:ポケモンRPG

特徴:とにかくポケモンが可愛い

 

ポケモンを改造して全て可愛い女の子にした問題作。

普通に雄雌がいるので、もしかしたら男の娘なのかもしれない。

ポケモンのプロフィール画面を見ると、親の欄が『おっと』になっているが、深く考えたら負け。

 

150匹を超えるポケモンがその特徴を生かしたまま幼女化しているので、本来グロテスクで人気のないモンスターも思わず育てたくなってしまう。

まさかマタドガスラフレシアに萌える日が来ようとは・・・

「ただの着ぐるみじゃん!」

というツッコミを入れてみたくもなるが、可愛いければそれでいいのだ。

 

開発者は多岐に渡り、エメラルド版も存在するが、システムはだいたいファイアレッド準拠。

第3世代だと技マシンが使い捨てで物理技・特殊技の区別がないため、最近のポケモンに慣れていると結構厳しい。

 

鹿氏のバージョンは特にポケットモンスタースペシャルの影響が強く、漫画版のキャラが非常に多く登場する。

トキワシティに漫画キャラのイエローやシルバーがいたりするので、うっかり話しかけると厳しい戦いになる。

マサラタウンの右側の森が解放されているので入ってみると、ポケスペ通りに野生のミュウと戦える。

レベル100のミュウに瞬殺されるけどな!

 

序盤でいじめられたピカチュウ(?)を仲間にすることができるが、捕獲しても図鑑は埋まらない。

しかも種族値ライチュウを上回っており、雷の石を使っても進化しない。

成長すると身代わりやどくどくを覚え、技マシン「波乗り」「空を飛ぶ」を使える始末。

波乗りピカチュウは公式で配布されたし、空を飛ぶピカチュウポケモンカードにいたから間違ってはいないのだが、本当にこれはピカチュウなのか?

 

ポケモンは可愛いものの戦闘は完全に原作通りであり、むしろ難易度は原作よりかなり高い。

ダンジョンは大体赤そのままだが、トキワの森が複雑な迷路になっていたりする。

ジムリーダーは全般的に強化されており、リザードだとLV20あってもタケシに勝てないほど。

本来の四天王(カンナ、シバ、キクコ、ワタル)は各地に散っており、ポケモンリーグでは全く別の四天王(ブルー、オーキド、グリーン、レッド)と戦うことになる。

ポケスペポケモンへの愛情だけは、異常なほど詰まっているようだ。

 

萌えもんWiki

https://www35.atwiki.jp/moemon/

5evils 評価B+ サザンアイズと並ぶ不死者ファンタジー

カテゴリ:Web漫画(コミコ)

ジャンル:異世界ファンタジー

特徴:死なない主人公が王道すぎる

 

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多分コミコで一番面白い漫画。

人間と魔物が争う世界で、デイブレーカー(ゾンビ)に転生した主人公ジュードとその仲間達が戦争を止めるために魔物の王を討つ。

世界観、キャラ設定も非常に良く練られており、週刊漫画のような引き延ばしもなく綺麗に完結している。

 

殺しても死なず、何度も再生して敵に挑むジュードは、かつてのサザンアイズ藤井八雲によく似ている。

死なないだけで剣術も魔法も使えないジュードが技を覚え、仲間達の意思を受け継いで成長していく姿は、まさに王道漫画と言っていい。

サザンアイズはいつの間にやら復活して現在も連載中だが、はっきり言って劣化が酷い。

既に成熟しきった八雲にジュードのような成長力と爆発力を期待するのは、無理があるのだろうな。

 

本作の敵役は、とにかく強い

特にラスボスである魔物の王は殆どチートと言っても良いくらいの魔法を持っており、どうやったら倒せるのか心配になるくらい。

 

十回死んでも倒せないくらいの相手に、知恵を尽くし、自分の限界を超え、仲間の助けまで借りてようやく勝利する。

腕がもげ、足を貫かれ、時には仲間を失い、敵からも学び、紙一重の勝利をもぎ取り続ける。

今の少年漫画が忘れてしまった、胸が躍る熱い戦いが詰まっている。  

 

 

Pokemon jeff 評価D+ 完全に意味不明な同人ポケモン

カテゴリ:PCフリーゲーム

ジャンル:ポケモンRPG

特徴:ドキ!ジェフだらけのポケモン大会!

 

<あらすじ>

島でジェフという名前が流行り、男女問わずジェフと名付けられる。

ジェフという名前の人が頻繁に誘拐される事件が発生!

主人公の父親も誘拐されたため、相棒のノコッチとともに旅立つ。

悪の組織はジェフという紛らわしい名に苦しめられた過去があり、ジェフでない人々に復讐しようとしていた。

このままではジェフマシーンにより世界が滅亡してしまう!

なんとかして装置を止め、世界を救うのだ!

 

うん、全く意味が分からん。

 

基本システムはポケモンそのままだが、なぜかパートナーはノコッチ

試しに育ててみたが、やっぱり進化しない。

普通にヒトカゲ等の御三家が草むらに出没するので、そちらを使えばいい話。

 

悪の組織がジェフだらけなので、戦う相手もジェフばっかり。

男も女もジェフしかいないので、誰が誰やらわからない。

名前がジェフなだけで世界征服に乗り出すあたり、動機も理解不能。

 

そもそもJeffって誰だよ!?

はなまる幼稚園 評価B+ あまりにも健全すぎる幼女漫画

カテゴリ:少年漫画(ヤングガンガンコミックス)

ジャンル:ほのぼのなごみ系コメディ

特徴:読むだけで優しい気分になれる

 


 

「女の子が可愛い漫画」というと「こどものじかん」や「無邪気の楽園」のように女子を性的に見るロリコン漫画が多いが、本作は全く邪な要素がなく、純粋に保育士が幼稚園児を見守る作品になっている。

ヤング誌で連載していたにも関わらず異様なほど綺麗な作品で、色気もなければ暴力ももない。

大人子供にかかわらず悪人が一人もいない徹底した優しい世界に、思わず見惚れてしまう。

一応ヒロインの幼稚園児は先生にベタ惚れではあるが、恋愛要素は皆無に等しい。

土田先生には山本先生という想い人がいるし、何より幼稚園児相手に本気になったらダメだろう。

誰もが背伸びした子供を応援するが、この恋は絶対に実ることがない。

その辺の切なさと安心感が、たまらなく心地よい。

 

毎日騒がしく活動する幼児も可愛いが、それ以上に魅力的なのは保母の山本先生。

いつもニコニコのほほんとしているだけの巨乳さんに見えるが、要所要所でしっかり子供を指導する所が素晴らしい。

子供が散らかした場所を何も言わず片づけるような細かな気配りが、幼稚園の先生としての優秀さを示している。

そりゃ土田先生も惚れますわ。

 

「子供が好き」と言うだけでロリコンの変態と勘違いされるせちがらい世の中だが、本当の子供好きというのは、こういう風に子供の成長をゆっくり見守るものだと思う。

 

おとなの1ページ心理学 評価A- 心理学を曲解しすぎたギャグ漫画

カテゴリ:一般漫画(ヤングキングコミックス)

ジャンル:ギャグ漫画(学術書ではありません)

特徴:堅苦しい話を優しくかみ砕いて、台無しにしてくれる

 


 

姨捨山のあらすじ>

・食い扶持を減らすために老人を山に捨てることになった

・男は老いた母親を捨てられず、家にこっそりかくまった

・国で問題が発生したが、若者は誰も解決できなかった

・隠れていた母親が問題を解決した

・年寄りの知恵は大事だと誰もが気付き、姨捨の風習は撤廃された

・めでたしめでたし

 

姨捨山の教訓>

知恵のない老人に価値はない

 

マンガで分かる心療内科」の姉妹作。

世の中の素朴な疑問を心理学的な解釈で解決するとともに、突飛なギャグと下ネタのオンパレードで全てを台無しにしてくれる。

一つ一つの話は正しいのだが、それを無理矢理現実に落とし込んで実行するため、女性に振られるか警察のご厄介になってしまう。

どんな高尚な話も全てギャグに変えてしまう「ゆうきゆう」氏のセンスは本当に素晴らしい。

 

各話の間には4択問題の心理テストが用意されているが、選択肢の絵が全てボケかお色気になっているので、肝心のテストに集中できないのが難点。

いや、すごい面白いんだけどね。

楽しく学べるのはいいことだが、あまりもギャグが多すぎるのも考えものだ。

 

個人的には誰もが目を背ける事柄をズバッと切る「真実のカウンセリング」が好き。

 

・心理学に興味がある男はモテたいだけ

・モザイクがなくなったら困るのは男

・「他に好きな人がいる」は「貴方は嫌」という意味

ミクシィに年齢を書いていない女性は26歳以上

・薄化粧がいいと言うのは「最初から可愛い子がいい」という意味であり、本当にメイクを薄めると男の反応も薄くなる

 

そんなのわかってるよ!

わかってるけど認めたくないんだよ!

 

ちなみに2巻の表紙をめくったら、

「あなたの友達10人にこのマンガを絶対オススメしちゃダメ!」

と書いてあったので紹介しました。

なお、1巻の表紙をめくったら、

「カバーを取って中を見たあなたは、秘密をのぞき見したい変態です」

と書いてありました。 

常にこういうノリなので、ドエムの人には心からオススメします。

 

 

Pokemon Rejuvenation 評価B- シナリオ特化型ポケモンファンゲーム

カテゴリ:PCフリーゲーム

ジャンル:ポケモンRPG

特徴:ストーリーが極めて刺激的

 

Pokemon Zeta&Omicronの実質的な続編。

ゼータの30年後でシャドウポケモンが存在するが、キャラは一新されている。

現時点(Ver.8.1)で未完であり、多くの謎が残されている。

 

タイトルのRejuvenationは回帰という意味で、その名の通り時空を超えた壮大なストーリーが展開される。

基本的なシステムは本家と同じだが、とにかく文章が多く、衝撃的な設定や展開が多い。

 

・OPがやたら長く、いきなりデオキシスの群れが船を沈めてくる

・最初の街が最も大きく、環境汚染により海が真っ黒になっている

・街中の草むらを歩いているだけで野生ポケモンエンカウントする

・街を歩いているだけでポケモンバトルを挑まれる

・それぞれの町で依頼を受けることができるが、全体的に酷い依頼が多い

・「カクレオンの店で泥棒」の依頼を受けると、シレン風の泥棒がスタート

 もちろんカクレオンは倍速で接近し、殴られると即死

・沢山依頼をこなすと「情けは人の為ならず」を誤用した集団が現れ、人助けしたことを責められる

 

・謎の秘術によりポケモンが巨大化して暴れる

・親が自分をかばって死ぬ

・自殺しようとしている人を後ろから突き落とす

・仲間が火口に落ちて死ぬ

・ついでに主人公も火口に落ちて死ぬ

 

全体的にポケモンとは思えないほどシナリオがシビアで、わりとあっさり人が死ぬ。

本作の悪の組織はロケット団のような甘ちゃんではない。

新しい街に行く度に牢屋にぶち込まれるので、この作者はよほど牢獄が好きらしい。

親が死亡⇒収容所で強制労働⇒仲間とともに蜂起して脱獄

これなんてドラクエ5

少なくともポケモンでやるような話ではない。

 

最近は原作のキャラも個性重視になってきているが、本作は次元が違う。

ジムリーダーの一人一人一人に至るまでストーリーが用意されており、それをクリアしないと先に進めない。

 

ジムリーダー「お腹空いて動けない。木の実ちょうだい」

ジムリーダー「私と戦いたかったら、10年前に友達に貸したCDを返して!」

ジムリーダー「街は氷漬けにした!貴様らを生贄にして神を降臨させる!」

ジムリーダー「僕はもう死んでいるんだ。最後にバッジを渡せて良かった・・・」

 

こいつら何者だよ!?

なにせ無条件でチャレンジできるジムが一つもないのだから、その過剰な描写には呆れてしまう。

ジムリーダーの中に悪魔亡霊が混じっているのはなんでだ・・・

 

レベルキャップが厳しく、地形効果が存在するため難易度は原作よりかなり高い。

フラグ管理も厳しく、次へ進めるための条件がわからないことも多い。

ジムは必ず仕掛けがあり、中には異様に難しいものもある。

全編通してスラングだらけの英語で、「屠殺とか「異教徒」とか「裏切り者」とか普通の日本人が絶対に知らないような単語がポンポン出てくるので、相当な英語力が必要なことも付け加えておく。

 

シナリオもハード。

難易度もハード。

言語の壁もハード。

従来のポケモンではありえないほどの濃厚なストーリーと個性を持った作品だが、あまりにもプレイし辛い。

もうちょっとマイルドにしても良かったんじゃなかろうか?