カテゴリ:Web漫画(基本フリー、一部有料)
ジャンル:魔法バトル漫画
特徴:過去作に比べると劣化が激しい
十字道のリメイクで有名になった道シリーズの4作目。
他作品同様様々な能力を持ったキャラが入り乱れるバトル漫画ではあるが、出来は一番悪い。
(あくまで過去作との比較であり、Web漫画全体としては上位)
孤児院出身の少年少女が呪現師になって冒険する序盤~中盤は、意外と面白い。
特に孤児院を守るために戦うレジフォスVSリサリィ戦は、破壊魔法を通過魔法で破る非常に熱い戦いだった。
このレベルのバトルを最後まで維持でれば、名作認定は間違いなかっただろう。
しかし、ソロモン編に入って膨大な敵味方が入り乱れると、話もバトルもドラゴンボールのように大味になった。
何十人という呪現師と化け物(ソロモンキラー、亡星)が入り乱れて戦うようになってからは、タイマン戦闘で見られた緻密な戦術は影も形もなくなってしまった。
刀や拳での争いに能力を付け加えた十字道、拳道と違い、呪道は完全な魔法使い漫画。
呪現師と化物が互いに攻撃魔法を撃ち合うだけの戦いに、魅力などあるはずもあるまい。
リサリィのような特殊系が途中から目立たなくなり、砲撃や体当たりばかりになったのも問題。
そもそも、シーツ呪現とか肉呪現とかスイカ呪現とか嫁呪現とか、余計な呪現師が多すぎた。
敵キャラも四悪種や五上戸やなど、使い捨てモンスターが多すぎ。
どんどんキャラを出してどんどん殺すくらいなら、最初から出すなと言いたい。
一応完結はしたが、どう見ても決着は付いていない。
「俺達の戦いはこれからだ!」エンドに近い。
最終話だけ200円に値上げしたのは別にいい。
けれど、何も決着を付けずに各キャラのエピローグだけ並べるのは、とても誠実な対応とは言えない。
一応強敵である五上戸が最終回で寝込みを襲われ、名前すら覚えていない脇役に皆殺しにされていた。
作者からはキャラに対する愛情が、すっぱり消えているようだ。
2chにはパーダ氏の専用スレッドがあり、回が進むごとにファンがアンチに転向してした。
悪評が広まるほどに漫画の内容も悪化していたので、互いに悪循環を起こしていたのだろう。
魔道と十字道は確かに名作だった。
叩かれることの多い拳道も、個人的には好きだった。
呪道も途中までは面白かったんだが、その後の劣化は否定できない。
次回作は星道になるそうだが、離れつつあるファンの心を繋ぎ止めることができるだろうか。
初期作を作っていた頃に立ち返って、丁寧な作品作りを期待したい。