二次元桃源郷(アニメ、漫画、ゲーム感想)

作者に配慮した生温いレビューは要らん!駄作は駄作と言え!

ダーウィン事変 評価A+ ヴィーガンに対する偏見を一変させる漫画

<あらすじ>

ヴィーガンテロリストが生物科学研究所から救出したチンパンジーから、半人半猿のヒューマンジーが誕生した。

チャーリーと名付けられたヒューマンジーは人間の両親のもとで育てられ、高校に入学。

混血種の立場から「テロ」「炎上」「差別」といった人間の問題に直面することになる。

 

 

このマンガがすごい!」の受賞作品だが、文句なしに凄い。

現代社会が抱える倫理の問題に真っ向から向き合い、
「命の権利はどこまで認められるか?」

を読者に問いかけている。

 

はっきり言ってしまえば私達民衆にとってヴィーガン「道徳を取り違えたカルト集団」でしかない。

 

「なぜ動物を食べるのはダメで植物ならいいの?」

「正義のために破壊行為をするのは本末転倒じゃない?」

 

そう思ったことは君にもあるはず。

だが彼等は決して頭が悪いわけではなく、筋の通った理屈があることをこの作品は示している。

共感はできなくても、理解はできるのだ。

 

普通の人は肉や魚を『守るべき同胞』とは見なさい。

人には人権があるが、ヒューマンジーは人ではない。

読者は主人公であるヒューマンジーに感情移入するが、それは同時にヴィーガンの主張である「人間以外の権利」を認めることになってしまう。

このジレンマが実に興味深い。

 

・一般人 「生存権があるのは人間だけ」

・チャーリーの家族や同級生 「ヒューマンジーにも人権を!」

ヴィーガン 「できるだけ多くの命を苦痛から守ろう」

 

果たして、権利はどこで線引きされるべきなのか?

動物解放同盟(ALA)の思想は正義なのか、それとも偽善なのか?

 

答えを知りたい方はぜひ本書を手に取ってみてほしい。

1話は以下のサイトで無料で読める。

 

まんが王国