二次元桃源郷(アニメ、漫画、ゲーム感想)

作者に配慮した生温いレビューは要らん!駄作は駄作と言え!

【チートイーター異世界召喚尽く滅ぶべし】評価A- なろう系転生者の暴虐に鉄槌を


 

<あらすじ>

女神によって喚ばれた召喚者達は、授かったチートスキルを私利私欲のために使い、人々を虐げていた。
そんなチート召喚者たちの対抗策として女神はカイナを呼び出し、傍若無人チーター達を討伐させるのだった。

 

なろう系異世界チート無双に対するアンチテーゼ。

転スラ、オバロ、スマホのように異世界転生者がルール無視の暴力で現地人をねじ伏せる作品に対して「小学生にマウントを取る中学生」のような不快感を覚えた人が多いと思うが、それを叩きのめしてくれる痛快な漫画がこれ。

同種の作品に「異世界転生者殺し -チートスレイヤー-」があったが、そちらは他作品のキャラをあまりにも露骨にパクったため、批判殺到で伝説の一話打ち切りになってしまった。

 

筆者は屍姫赤人義一先生だけあってアクション作画は素晴らしく、敵味方問わず心情描写も巧み。

チーター側の現実社会での苦悩や葛藤から凶行に及んだ背景を描いた上で、それでも世界の秩序を守るために容赦なく裁く展開は実に良い。

どこぞのスライム王や骸骨王にもカリナの鉄槌を下してほしいところだが、それをやるとチートスレイヤーの二の舞になってしまうか。

 

落第、失業、失恋など現実の競争に敗れた日本人が都合の良い異世界に逃げようとする心理は痛いほどわかるが、だからといって他人の縄張りを荒らし、自分より弱い人々を不満のはけ口にしてはいけない。

現実逃避してゲーム脳に嵌ってしまった中二病患者には、大人の鉄拳制裁が必要だろう。

 


 

 

股間無双 評価A 世界最低最悪の異世界転生勇者(誉め言葉)


 

<あらすじ>

自家発電で昇天した汗太郎は異世界に勇者として転生。

自慰回数が世界1位だった汗太郎は自慰射精皆勤賞として女神から「精液をポーションにする」スキルを与えられ、女達にひたすら罵倒されながら股間にそそり立つソレの力で魔族に立ち向かうのであった。

 

世の中には主人公の人格や容姿が悪い異世界作品がいくらでもあるが、その中でもダントツで最低と言えるのがこの漫画。

汗太郎の特徴は、キモオタデブバカ童貞

女性に嫌われる要素の限りを終結させ、その行動は勇者とはとても思えない下品の極み。

一般漫画の下ネタを遥かに超えた内容に触れただけで妊娠してしまうので、絶対に手に取ってはいけない。

(なお、作中の話によると男でも妊娠させられるらしい)

 

いくら罵詈雑言を集めても足りないとんでもない漫画だが、振り切った作品が好きな人にはこれでもかと刺さる。

女性からの罵倒を「我々の業界ではご褒美です!」と言えるマゾや、ギャグとして割り切れる人にはお勧めできる。

女騎士や女魔族の裸体も多いが、主人公がアレすぎるため実用性は高くない。

 

全裸のデブ勇者が踊り狂って精液塗れの聖剣を振り回すため、潔癖症の人は指一本でも触れないように。

人を選びすぎて絶対にアニメ化不能だと思うが、過去に例がないほどぶっ飛んだ変態作品なので、ぜひこのまま突っ走ってほしい。

 


 

2022夏アニメ総評 異世界なろう系随一のエッロ!

大賞:異世界迷宮でハーレムを 評価A-

ベストヒロイン:ロクサーヌ

 

ケモミミ獣人で、優秀な戦士で、従順な奴隷。

男の夢を結集したロクサーヌの魅力で、ぶっちぎりの一位。

なろう系にしては丁寧な世界描写(システム描写)も良いが、それ以上に性的描写がヤバすぎる。

 

漫画版のアレも青年漫画並みでやりすぎと思ったが、アニメもAVさながらの本番あり。

ってか、これを一般放映するのが狂気の沙汰。

モンスターと命のやり取りで高ぶった後に女体で慰める、という昔のアダルトゲームのような設定が完全に嵌っている。

 

よくあるなろう小説だと「俺は全然ハーレムとか興味ないけど、なぜか奴隷商人に捕まっていた少女を助けてモテモテになった」みたいなご都合主義展開になるが、本作は自分の意思で金を稼いでそういう嗜好の奴隷を買っているので、特に不快感は感じない。

女性を性的に見るのが悪いのではなく、チート神の敷いたレールに載れば勝手に自己顕示欲が満たされるような展開が糞なんだな。

 

世界を救うような大義名分は必要ない。

理想の女性を見つけて、獣欲を満たしたい。

そういうシンプルな男性にお勧め。

ちなみにTVアニメは非常に規制が強いので、超ハーレム版か神作画の漫画版を推奨。

 

次点:異世界おじさん 評価:B+

 

異世界なろう系に対するアンチテーゼ。

異世界転移して美少女に出会うお約束をこなしつつ、圧倒的な鈍感さとゲーマー脳でそのフラグを叩き折る展開が痛烈。

制作会社の都合で制作中断になったのが非常に残念。

続きが待ちきれない人は漫画版を読もう。

 

次点:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 評価B+

 

長いことタイトル詐欺が続いていたダンまちが、ようやく原点に帰ってきた。

しばらくダンジョン外の戦闘ばかりでダンジョン内の出会いがなかったが、4作目でようやく下層に到達。

深層に潜む強大な魔物との戦闘や、謎の人魚との出会い。

まさに王道の冒険譚が楽しめる。

 

ワースト賞:黒の召喚士 評価D-

 

なろう系のテンプレを集めたような駄作。

極めて雑な作画、人格どころか記憶すらない主人公、それを褒めちぎる仲間・・・

何もかもが酷い。

 

だいたい『戦闘狂の召喚士』って何よ?

戦闘が好きなら、召喚などせずに自分の拳で戦えよ。

さらに過去の記憶がないものだから、戦う動機も全くわからない。

明らかな設計ミス。

 

<雑感>

 

異世界薬局 D+

薬屋のひとりごとには遠く呼ばない凡作。

薬神の加護や貴族、皇帝の権威などご都合主義に頼りすぎ。

魔法の存在する世界で現実世界そのままのウィルスが猛威を振るっているのは不自然。

 

うたわれるもの 二人の白皇 B

念願の完結編だが、前作から時間が空きすぎて記憶があまり残っていないのが残念。

声優の死亡により片割れが代役を務める展開は、ストーリーともマッチしていて良い。


・Extreme Hearts D

各種スポーツやアイドルなど、何もかも欲張りすぎて一つもできていない。

ごちゃまぜで、何も残らなかった。


・Engage Kiss C-

記憶を代償に悪魔を使役して戦う、ってよくありそうな設定にデジャヴ。

キャラ多すぎで駆け足なので、いまいち理解が追い付かない。


オーバーロードIV C-

相変わらずのアインズ様マンセーに吐き気を覚える。

各国の首脳が勝手に邪推して属国化を懇願するとか、もはやギャグ。

・彼女、お借りします D+

絵はいいんだが、援助交際設定に耐えられない。

 

・神クズ☆アイドル D

ギャグ調だからまだいいが、やはり男アイドルは興味が沸かない。


・金装のヴェルメイユ D+

年上の女性に迫られたい男子向けだが、明らかに安っぽいラッキースケベ程度。

異世界ハーレムとはレベルが違いすぎる。

 

・組長娘と世話係 B-

組長の娘が可愛すぎて、ずっと見ていたい。

ヤクザの部分はキツいだけなので、ぶっちゃけ要らない。


・5億年ボタン~菅原そうたのショートショート~ C

昔流行った思考実験の一発ネタ。

哲学的な考察は気になる所もあるが、アニメ化には分量がなさすぎて水増し感が強い。

 

・最近雇ったメイドが怪しい C-

メイドと天然少年のおねショタ。

一話見るなら微笑ましくていいが、ワンパターンですぐに飽きる。


・邪神ちゃんドロップキックX C

更に暴走するハイテンションギャグアニメ。

違法切り取りを防止するために、公式が切り取りを速攻配信したのは笑った。


・シャドーハウス 2nd Season C

1期から原作とは全く違う展開になったが、これはこれで悪くない。


・シュート!Goal to the Future D

かなり昔のサッカー漫画の続編。

キャラも一新されて小ぎれいになった分、かっての泥臭さ(面白さ)は失われている。


・転生賢者の異世界ライフ ~第二の職業を得て、世界最強になりました~ D-

なろうテンプレの「俺なんかやっちゃいました?」系。

漫画は序盤も描かれていたが、アニメは序盤を完全カット。

途中の展開もはしょりすぎて観れたものじゃない。


東京ミュウミュウ にゅ~♡ D

遥か美少女アニメのリメイク。

リメイクしても、やっぱり古臭い。

・プリマドール C-

戦争の道具であった人形が平和になった世界で喫茶店を営む、って設定は悪くない。

でも、人形のデザインが幼女すぎて兵器というイメージが浸透しない。

 

惑星のさみだれ C-

すげぇもったいない。

「本当に自分のものにしたいから、この拳で地球を砕く」

っていう中二的思考はすごい共感したんだが、それを描くだけの作画力がスタッフにない。

絶望的に制作陣の実力が足りない。


・継母の連れ子が元カノだった B

義理の兄妹ものかと思いきや、別れたカップルのジレンマ。

心理描写が巧みで、サブヒロインも含めて女性が魅力的。


メイドインアビス 烈日の黄金郷 B+

可愛らしいキャラデザに反して、相当にグロい問題作。

刺さる人には刺さるが、耐性のない人は要注意。

ようこそ実力至上主義の教室へ 2nd Season D

実力主義とは名ばかりの連帯責任。

上から目線で他人を指図し、なぜか女性陣にモテる主人公がひたすら不快。

リコリス・リコイル C

評判のわりに面白くない、劣化ガンスリンガーガール

作画は極めて良いが、ヒロインの明るいノリと仕事内容がどうもかみ合わない。

油断させて要人暗殺するならともかく、普通の女子高生に戦闘員をやらせる意味がわからない。

ポンポン銃をぶっ放して、「人を殺したくない」みたいな発言はおかしい。


RWBY 氷雪帝国 D

夢のような世界観と微妙に3Dっぽい作画で、内容が頭に入ってこない。


・連盟空軍航空魔法音楽隊ルミナスウィッチーズ D+

ストパンからネウロイとの戦いを除いた残りカス。

アイドルがしたいなら、他所でやれば?

・咲う アルスノトリア すんっ! D

女の子がお茶会してダベるだけ。

作画は悪くないが、刺激がなさすぎて眠くなる。

 

 

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【2022春アニメ総評】パリピ孔明は異世界転生のアンチテーゼ?

大賞:パリピ孔明 評価A-

 

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三国志諸葛孔明が現代に転生し、歌手志望の少女を立身出世させる物語。

漫画版も良いが、アニメは大物シンガーを起用してさらにグレードアップしている。

(成り上がるまでもなく既にプロだろ、ってツッコミたくなるが)

過去の偉人をドラえもんの便利道具のように使っているようにも思えるが、タイプスリップ以外に非科学的な要素はなく、英子自身に高い歌唱力と努力が備わっているために殆ど不快感を感じるようなことはない。

 

同期に三国志の人物を女体化したり、転生チートで後世にマウントを取る作品ったりする作品が悪目立ちしているだけに、ちゃんと孔明してる本作が目を引く。

もしも孔明が超常的な力でハーレムを作ろうとしていたら、なろう系と同じ一山いくらのゴミ作品になり果てていただろう。

 

しかし、本作の孔明は純然たる軍師であり、主君を支えて民草を守るのが仕事。

舞台は主人公が活躍するために知的レベルを下げられた異世界ではなく、敏腕プロデューサーやアーティストがひしめく現代。

人々の心を掴むのは軍略ではなく、本人の歌唱力。

ちっぽけな自尊心を満たすために都合の良い箱庭を作るなろう作家は、ぜひ他人を立てて成功することを学んでほしい。

 

次点:処刑少女の生きる道 評価:B+

 


 

チートイーターやチートスレイヤー同様、なろうチートを否定するタイプの物語。

神からチートスキルを授かった男が無双すると思いきや、なんといきなり殺害される超展開。

よくよく考えれば、世界を崩壊させるチート能力者なんて危険分子、殺されて当然だわな。

 

もう一人の能力者である少女は異能によって不死。

殺さなくてはいけないが、だんだん情が移って使命との板挟みになる。

世界を取るか友情を取るかのジレンマが面白い。

 

 

ワースト賞:勇者、辞めます 評価:D

 

超劣化まおゆう。

まおゆうは経済学的な知見や作者の哲学思想を感じられる名作だが、本作は本当にレベルが低い。

なろう系(カクヨムだが)に多い、中学生が小学生の遊び場を荒らすような展開に吐き気をもよおす。

 

魔王軍と言いながら、その組織力は小学校の学級会レベル。

仕事の分担ができない、自分ができることは他人もできると思ってる、軍人ですらないただの幼女、という四天王の水準で、よくもまぁ組織が運営できるものだ。

その低レベルな魔王・四天王に対して勇者が凡人程度のアドバイスで絶賛され、しまいには自己犠牲でナルシズムに浸るんだから、とても見れたものではない。

自画自賛のために世界の知的水準を引き下げる作品は、本当にクソ!

 

以下、雑感

 

RPG不動産 D

現実のあるあるをゲーム風世界に持ち込んだコメディ。

ネタも可愛さもイマイチ。

 

・阿波連さんははかれない C-

無口少女に萌える漫画だが、退屈で仕方ない。

むしろ弟の方が萌え。

 

・乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です C+

ヒロインではなくモブ男を主役にしており、主人公のキャラがゲスで良い。

ただし、女性キャラの描き分けが足りず、結局ハーレムっぽくなってしまうのが残念。

 

・骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中 D

劣化オーバーロード

オバロも幼稚なマウンティングを繰り返す駄作だが、これはそのアクすら失って無味無臭。

 

かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- B

前期に続いて安定の恋愛コメディ。

相思相愛ながらなかなか交際を始めないのがじれったいが、そこがいい。

 

カッコウの許嫁 C+

男女の取り違いでしかも偶然出会った相手と許嫁って設定に、かなり無理がある。

主人公の意中の相手が許嫁ではなく、他の女性にアタックしていく展開はかなり気になる。

 

・可愛いだけじゃない式守さん D+

ヒロインの完璧さに対して、ヘタレ主人公が評価を下げまくってる。

女の子とかどうでもいいから、このヘタレを殴りたい。

 

・キングダム 第4シリーズ B-

大人気戦国ロマン。

原作は面白いのだがアニメの槍術描写がチャチなので、漫画でいいような気がする。

 

・くノ一ツバキの胸の内 D+

忍者というか、女子高生のノリ。

男を見たことのないウブな少女が猥談を垂れ流してる感じ。


・このヒーラー、めんどくさい B-

弱小戦士とドSヒーラーの夫婦漫才。

漫画はすごい好きなんだが、アニメだと若干ボケ・ツッコミ台詞を読み取りづらい。

 

・史上最強の大魔王、村人Aに転生する D

絵は上手いが、内容はいつものゴミクソ転生もの。

マウント取るために後世の文明レベルを下げるのはいい加減止めろ。

 

社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。 D+

過労死しそうなサラリーマンを幼女で癒すが、肝心な幼女にどうも魅力を感じない。

女の子というか赤ちゃんっぽくて、そっちの方が心配。

 

 

・真・一騎当千 B-

もはや恒例のエロ枠。

孫権孔明も原型を留めない美少女化で話も忘れたが、謎の光を除去した無修正版は売れそう。

 

SPY×FAMILY B

良質な家族ごっこコメディだが、世間の評価ほど突き抜けている感はない。

アーニャは文句なしに可愛いが、それ以外は普通。


盾の勇者の成り上がり Season2 B-

他のなろう系に比べればかなり良作。

Web原作と展開が変わって敵側の世界に行くが、その必要があったかは疑問。


デート・ア・ライブIV C+

クールが進む度に劣化していくのでどうなるかと思ったが、今回はわりと安定。

ただヒロインが増えすぎて、一人一人の魅力はかなり薄れた。


トモダチゲーム C

あまり頭の良くないライアーゲーム

運営は主人公を超人扱いしているが、過大評価に感じる。

ライアーほど突飛な作戦もなければ、カイジのように金の重みを感じるわけでもない。

 

・ヒーラー・ガール D

ヒーラーっていうか、ミュージカルやシンガーって感じ。


・ヒロインたるもの!~嫌われヒロインと内緒のお仕事~ D+

少女漫画臭さが強い。

眉毛ヒロインは悪くないが、アイドル男はやはり受け付けない。


・マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Final SEASON -浅き夢の暁 C-

まさかのバッドエンド。

ソシャゲの方は続きがあってそれなりの結末だったらしいが、どうしてこうなった?

 

・まちカドまぞく 2丁目 B

シャミ子可愛いなぁ。

ポンコツ魔族可愛いなぁ。

ただひたすらに緩く可愛くて幸せ。

実は今期で一番好き。


・魔法使い黎明期 C-

リゼロに似たタイトルで客寄せした作品の続編。

ロリババのおかげで萌え要素はかなり強くなっているが、相変わらず魔法関係の話は小難しくて聞く気が起きない。

 

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【ミストトレインガールズ】評価B 無限スタミナハムスター向けソシャゲ

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周回要求の強いDMMソシャゲの中でも、ダントツで周回の快適性に特化したゲーム。

大抵のスタミナ制ゲームは1日1時間もやれば次の日まで育成不能になるが、本作のスタミナは実質無限

スタミナ制限はあるものの、配布量や交換量が莫大であるためまず使い切れない。

24時間走り続けても行動力が尽きないという、ある意味とんでもねー仕様になっている。

 

2年以上続いている長寿ソシャゲであれば後発が初期勢に追いつくのは難しいものだが、本作は初心者でも簡単に追いつけてしまう。

無限スタミナに加えて一気にステータスが上がるトレーニングキャンプや合宿チケットなど、新規向けの育成補助が揃っているからだ。

過去イベントの配布武器・キャラも討伐報酬でいつでも入手できるため、新人でもあっという間にベテラン車掌になれる。

他のソシャゲ同様重ね(いわゆる覚醒や開花というやつ)要素はあるが、周回でセイラムギアを集めれば代用できるため、ガチャで何体も引く必要がないのが嬉しい。

 

システムは『ロマンシングサガリユニバース』からの流用で取り立てて珍しいものではないが、改良によりかなり育成の手間が削減されている。

レベル・好感度・ギア・武器が一括強化できるため、ごちゃごちゃ作業をしなくていい。

育成素材を集めるのに必要な周回数は多いが、あらかじめ回数やポーションを指定して自動周回ができるため不便を感じない。

PC不可が大きいのがネックだったが、6月のアップデートで副官周回が実装されて劇的に改善。

戦闘力ゼロで「役に立たない」と散々貶されてきた「はわカス(パディントン)」が勝手に周回してくれるようになり、風呂や外出の際にゲームを開いておく必要すらなくなった。

 

すげぇ楽になったけど、もうこれ放置ゲーじゃね?

 

放置するぐらいならゲーム自体止めればいいと言われそうだが、人間は緩やかな成長を求めてしまうものだから仕方ない。

コツコツ経験値を稼ぐことに快感を感じないなら、ドラクエは国民的ゲームにならなかったろう。

日本人は本能的に回し車を好む本能があるから、ハムスターゲーにも需要があるのだろう。

 

周回や作業を求めるソシャゲは星の数ほどあるが、ユーザーの声を聞いてストレスを削減するように改善を続けてくれる運営は極めて少ない。

同じFanza村でも、マジカミやミドガはいつまで経ってもクソみたいなUIを変えようとしない。

プレイヤーに負荷をかけて課金を促す運営は、ミストレの爪の垢を煎じて飲むべし。

 

mist-train-girls.com

【ミッドナイトガールズR】ドMしかいないマゾゲー

https://appli-watch.com/wp-content/uploads/2019/10/midnight-main.jpg

 

Fanza(DMM)の魔境においても一際異彩を放つマゾソシャゲ

UIやデザインはお世辞にも良いとは言えないが、特定の性癖に対してはぶっ刺さる。

寝室は一切逆転なし

「もんむすくえすと」や「犯され勇者」のように、ひたすらモンスター娘に犯られる。ノーマルやSの人には全くお勧めできないが、一部のM層に対しては需要が高い。

 

プレイの内容もさることながら、ゲーム性もマゾ仕様

普通は戦闘に勝ってストーリーを進めるが、一部クエストではわざと負けることによってシーン(逆レ)が発生。

対戦コンテンツであるアリーナは勝敗によって、

 

・アリーナポイント

・マゾポイント

 

の二種類が貯まるようになっており、負ければ負けるほどマゾメダルがもらえる。

始めたばかりの初心者でも連敗に連敗を重ねれば、マゾランキングのチャンピオンになれるのだ。

 

嬉しくねぇ!

 

未成年不可のニッチな分野だけあって、運営は良くも悪くも滅茶苦茶。

女の子モンスターを集めるゲームに主人公(女装)を実装した時は笑った。

プレイヤーを二勢力に分けて、「おちんちん組VSおちんぽ組」の大戦争をやった時は、苦笑するしかなかった。

 

ちなみに一度サービス終了になったが、その翌日にしれっとRになって復活している。

エラーの多さや画面遷移の遅さ、妙に高いスキップチケットなど、ストレスが溜まるつくりになっているが、意外にも不満は爆発していない。

客層が全員マゾ気質なので、運営の雑さに耐えられている節がある。

 

プレイヤーがMであるならここは楽園。

そうでなければ、関わらないのが吉。

本当に人を選ぶゲームである。

 

ミッドナイトガールズR攻略有志Wiki | wikiru.jp - ミッドナイトガールズR攻略 Wiki

 

【天啓パラドクス】ソシャゲとは思えない高難易度SRPG無課金攻略感想

play.google.com

<良い点>

・女の子が可愛い

・紳士向け寝室が充実

・オート、スキップ、遠征周回、自動周回

・キャラ性能が細かく、下位互換がいない

・低レアも活躍

・画面遷移が便利

 

<悪い点>

・システムがドラクエタクトのパクリ

・敵がアホみたいに強い

・金が枯渇しがち

・属性相性、耐性が複雑すぎる

・最強ヒーラーが課金限定

 

交換所の不具合で大炎上したが、回収と詫び大量配布で持ち直しそうな天啓パラドクス。

絵柄はとにかく可愛くて外観は文句なしだが、その反面難易度が高い

特に試練の祠では敵の攻撃力や移動力が高く、サークルソード一発で味方が壊滅することもしばしば。

一般のSRPGとして見れば標準的な難易度だが、「オート放置で勝手にクリア」みたいなDMMヌルゲーに慣れるとボコボコにされる。

課金のアイシャがいないとかなり回復面が厳しくなるので、無課金でも勝てる方法を紹介する。

 

 

<低レアおすすめキャラ>

 

【そこに跪きなさい!】フォウ (タンク)

【万冊の司書】シューファン (攻撃・防御バフ)

【音楽と共に】ベアトリス (貴重なヒーラー)

【砂漠のプリンセス】ナディラ (防御バフ・ヒール)

【ご主人様の為に】ニア (睡眠)

【一本気ランサー】アレッシア (睡眠)

【ラフ・セレブ】パリサ  (睡眠)

 

無課金向け攻略>

 

本作の敵はこちらよりHP・攻撃・移動力に優れているため、普通に殴り合えばSキャラでも簡単に倒される。

そのため、次のような戦法が望ましい。

 

・弱点属性のCモンスターをおとりにして、その間に殴る

・強敵はニアで眠らせて、寝てる隙にボコる

・タンクのフォウをみんなで支えて耐える

 

普通のクエストは、HPを盛ったモンスターをデコイにすればいい。

モンスターは全員クリアミッションの対象外なので、わざと弱点を突かれるものを選んで猛攻を受けてもらおう。

祠の虎のように範囲攻撃してくる強敵は、睡眠や麻痺でお祈りゲー。

卑怯と言われようが、敵の方が強いんだから仕方ない。

 

それでもダメな場合は、フォウを中心とした防御陣形を取ること。

 

・中心→HPを盛ったフォウでかばう連打

・前→攻撃を盛った範囲アタッカー(SライサやSソフィアなど)

・後→ベアトリスやチャオグォで回復

・左右→シューファンやナディラでバフ

・モンスター→リャナンシーで混乱バラマキ

 

S剣とモンスターで、ひたすらフォウのHPを盛ろう。

オールシールドを重ねがけして、ベアトリスで回復し続ければ鉄壁の完成。

ひたすら耐えている間に攻撃バフした範囲アタッカーで殴れば勝てる。

 

装備やモンスターは特定のステータスに特化させること。

 

・剣→HP

・斧→攻撃

・杖→精神

・拳→速度

 

・スライムやクジラ→エンヴィラのHP

・虎やトカゲ→攻撃力

・妖精や幽霊→精神

・狼→速度

 

Aランクモンスターはコスト的に召喚することはないが、配合でステータスを盛るために1体ずつ作っておきたい。

 

・400/400/800/600 スノウキング
・400/800/400/600 ニンフアネモス
・600/200/400/800  ミヤコクジラ
・400/400/600/800 白鯨

 

天啓パラドクス攻略有志Wiki | wikiru.jp - 天啓パラドクス(テンパラ)攻略 Wiki

【対魔忍RPG】初心者向けお勧めキャラ・攻略のカギはSPチャージ編成

 

DMM系の腐るほどある基本無料ソシャゲの中で一番面白いのは対魔忍RPGだと思ってる。

キャラデザ良さと寝室の充実っぷりはもちろん、ゲーム部分も意外と奥が深い。

低レアでも役割次第では使える場面が多く、アーカイブで過去の配布キャラを全て入手できるため後続も不利になりにくい。

 

しかし、肝心の役割分担が明記されていないため、初心者には若干難しい。

よくあるソシャゲのように高レア並べて殴っても勝てないので、編成の基本を説明しておきたい。

 

<攻略のコツ>

 

・恒常ガチャは引かず、五車祭(レア率2倍フェス)に石を投入する

・無料期間中にアーカイブで配布キャラを集める

・ランク上げはスタミナ消費半減中の経験値クエがいい

アーカイブのバレンタインミナサキ、SRメモリーの七瀬舞を取る

・SPチャージャーはメチャクソ大事

 

<編成と装備>

 

①アタッカー 2体程度 天賦、奮迅、無双

②バッファー 1体 疾駆、隠影など

③ヒーラー 1~2体 輝煌など

④SPチャージャー 2体以上 輝煌、疾駆、隠影など

 

普通のゲームのようにアタッカーだのヒーラーだの明記されていないので、自分で説明文を読んで振り分ける必要がある。

一つのスキルで複数の役割をこなせるキャラもいるので、優先的に使いたい。

 

一番大事なのは、間違いなくSPチャージャー

SPを増やさないとスキルを殆ど撃てないので、決戦のような強敵相手では歯が立たない。

フレンドの助っ人も含めて2体以上を入れること。

助っ人はデフォルトで奥義設定になっているので、戦闘前に技を設定し直すのを忘れないように。

特に七瀬舞のスキル2。

 

戦闘順序は、SPチャージ→攻防会心バフ→攻撃→回復の順。

個々に強いキャラを並べるより、技をチャージして撃つように編成を組み立てるゲーム。

 

<おすすめキャラ>

 

・七瀬舞 ヒーラー兼SPチャージャー ※五車、SRメモリーで入手

・【イタズラチョコ娘】ミナサキ ヒーラー兼SPチャージャー

・【雷撃の対魔忍】水城ゆきかぜ ATK+DEF+SPDバフ

・【単独潜入】槇島あやめ ATK+DEFバフ

・【執事で対魔忍】ふうま天音 ATKバフ+ダメージカット

ミーティア ATKデバフ+アタッカー

・【ビーチの優等生】磯咲伊紀 ATKデバフ+アタッカー

 

七瀬舞以外は全て過去イベントのアーカイブで入手可能。

4月中は全アーカイブが無料開放されているので、ひたすら回って集めたい。

大事なのは戦線が崩れないようにチャージ・バフ・回復を続けることで、ぶっちゃけアタッカーは敵の弱点属性か防御無視があれば何でもいい。

 

games.dmm.com

 

 

2022年冬アニメ総評 進撃の巨人待望のクライマックス

今期はかなりの豊作。

バラエティに富んでいて、どれも楽しかった。

 

大賞:進撃の巨人 The Final Season 評価A-

 

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待ちに待った超人気作品の完結編。

圧倒的な迫力で行われる巨人バトルと、殺し合いを止められない人間達の葛藤。

広げに広げた風呂敷をきちんと畳め切った原作者に感服。

巨人が人間を食うだけならともかく、継承のために親の肉を食う子供とか出てくるんだが、よく映像化できたものだ。

展開自体はコードギアスに近く特段捻ったものではないが、それを悟らせないように絶望感を与え続ける手管は見事と言う他ない。

序盤のインパクトだけで終わらず、最後の最後まで楽しませて頂いた。

 

次点②:86―エイティシックス― 評価B+

 

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前期は不条理極まりない設定で不快さしかなかったが、後半はそれをバネにして化けた。

とうに亡霊になったはずの者達が生き延びて、かつての主君に再会する展開は涙なしには語れない。

ラスト2話に限るならダントツのトップと言っていいだけに、延期がもったいなかった。

 

次点①:その着せ替え人形は恋をする 評価B+

 


 

オタクに優しいギャルなんて実在しない!

 

人形師にやたら積極的で好意的なコスプレイヤーがご都合主義的で、かなり違和感を感じる。

けれど、それを差し引いても美少女とコスプレの造形が見事すぎる。

恋する乙女の顔から爪の先まで、漫画を遥かに超えて作画が磨き込まれていた。

 

ワースト賞:失格紋の最強賢者 評価D

 

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これがアニメ失格だろ!

 

原作からしてなろう系転生オレツエーのテンプレなのだが、アニメはそれをさらに劣化させている。

序盤の展開はひたすら端折って、もはやダイジェストに近い。

後半も「前世の俺が~」アピールを繰り返し、低レベルな現代人にマウントを取りまくる老害がひたすらウザい。

正直漫画版は俺様気質が吹っ切れて意外と好きなのだが、アニメ版は表面だけ謙虚なポーズを取るせいでとてつもなく不快になっている。

 

<雑感>

 

・明日ちゃんのセーラー服 C-

女子高生の繊細な日常を描いたかなり綺麗な作品だが、どうも肌に合わない。

特にわざと歪めたキャラデザと美麗な背景がミスマッチに思えて、いまいち入り込めなかった。


・ありふれた職業で世界最強 2nd season D

原作者が激怒したらしい前期よりはマシになったが、やはりなろうの成り上がりハーレム系。

女性キャラがみんな主人公マンセーで気持ち悪い。

 

ヴァニタスの手記 C

普通に観れる吸血鬼系だが、主人公も相棒も男で少女漫画っぽさが鼻につく。

せっかく女の子がかわいいのにもったいない。


・オリエント D

マギの姉妹作とは思えないほどに捻りのない少年漫画。

設定からバトルまで子供っぽくて、大人が観る要素がまるでない。


・怪人開発部の黒井津さん D+

変身ヒーローの悪役側を主役にしたコメディ。

ご当地ヒーローが好きな層にはいいのかもしれないが、世界征服の野心やバトルには期待できない。


からかい上手の高木さん3 C

男心を手玉に取られたい男性向け。

三回もやられると、さすがに飽きてきた。

 

鬼滅の刃 遊郭編 B

ジャンプの看板作品だけあって、バトルは見事。

上弦の鬼とのギリギリの戦いを仲間の絆で乗り切る展開は、昔ながらの少年漫画っぽさを感じる。


・CUE! D

サ終したソシャゲをなぜアニメ化したし。

声優アニメにしたって、キャラの顔が見分けがつかないレベルの適当さ。

 

・賢者の弟子を名乗る賢者 D

失格紋同様、「強くてニューゲーム」状態で後の世代を見下しまくるクソマウント。

さらに適当なゲーム設定のせいで、召喚魔法が全く凄そうに見えない。

主人公の姿が少女なので不快感は抑えられているが、中身がジジイなので萌えるのも難しい。

 

・幻想三國誌 -天元霊心記- D

これのどこが三国志なのだ?

三国志の名前だけ借りた、量産型RPGにしか見えない。

 

・殺し愛 D

殺し屋の危険なラブロマンスのつもりなのだろうが、男が気持ち悪くて見ていられない。


最遊記RELOAD -ZEROIN- C-

原作初期から見ている冒険活劇だが、20年経っても話が進んでいる気がしない。

いつになったら牛魔王の元にたどり着くのだろうか?

 

・錆色のアーマ-黎明- E

エクスアームズ・テスラノートを超えた、最低最悪のCGアニメ。

何もかもが酷い。

30年前のアニメと言われても信じる。


・錆喰いビスコ D+

荒廃した世界での冒険活劇。

普通のラノベかと思いきや、男同士の関係がやや臭う。

強い男に憧れるのはいいんだが、「きみを愛してる」とか言わせるのは止めてくれ。

 

・時光代理人 -LINK CLICK- B

写真に入り込む能力を利用した一種のタイムリープもの。

歴史を変えるような力を軽々しく使いすぎだが、中華アニメにしては珍しく心理描写が巧みで面白い。

 

終末のハーレム C+

完全なエロアニメだが、黒塗りが露骨すぎて局部が全く見えない。

無修正の完全版で稼ぐ商法だろう。


・スローループ D+

きらら系のゆるゆる釣りアニメ。

女の子を眺めるのが好きな人にはいいが、それ以外は退屈。

・東京24区 C+

カルネアデスの舟板やトロッコ問題のように、人々の生死を天秤にかけて選択を迫る。

話としては面白いが、無理やりに状況を作っている感が強い。

 

・トライブナイン D

ダンガンロンパ絵の野球ものだが、本当に野球なんだろうか?

作画のせいで、いつ殺戮裁判が始まるのかと気になってしょうがなかった。

 

・ハコヅメ~交番女子の逆襲~ B

意外と面白い警察もの。

実際の交番での経験を元につくられており、コメディっぽさもありながら警官としての誠実さを感じる。

 

異世界美少女受肉おじさんと C+

異世界転移の片方を美少女にしたドタバタコメディ。

ギャグチックなので賢者の弟子のような不快感はないが、そんなに面白いわけでもない。

 

・プリンセスコネクト!Re:Dive Season 2 B

ソシャゲ原作とは思えない、圧倒的な作画が光る。

キャルとコッコロマッマがとにかくカワイイ。

 

・リアデイルの大地にて D

古臭いというか、本当に古参のなろう小説。

有名な井戸ネタも修正され、これといった注目点もなくなってしまった。

 

 

 

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【戦国小町苦労譚】評価A マウントしない知識チート

<あらすじ>

農業高校の女子高生、綾小路静子は戦国時代にタイムスリップし、織田信長と出会う。

静子は戦国時代で生き抜くために織田信長に仕え、現代の知識を用いて尾張国の農業改革に乗り出す。

 

www.comic-earthstar.jp

 

未来の知識や技術を使って歴史を改変するタイムスリップ漫画。

人間本来の能力である知識をチートと呼ぶのは語弊がある気はするが、いわゆる知識チート系

設定としては、かなりご都合主義的。

たまたま農業高校で育てる種や芋を持った状態でタイムスリップして、いきなり信長に遭遇する展開は神の力でも働いているとしか思えない。

高校生の知識が戦国時代に通用して、とんとん拍子に収穫が増えていくのも、出来すぎている感は強い。

 

ご都合主義展開と現代知識無双で成り上がっていくだけなら、いつものなろう系。

「マウンティングのために異世界や原始人を利用するのは止めろ!」

と吐き捨てていたところだが、本作はそうせずに済んだ。

なぜなら、静子には自己顕示欲が全くないからだ。

 

主人公が信長に成り代わって天下を取ったり、自分の望むままに歴史を改変しようとする少年であったら、マジで糞みたいな作品になっていただろう。

しかし、静子は謙虚で誠実な女子高生で、自身の技術をひけらかして優越感に浸ったりはしない。

命の重さをよく知っており、戦争で命を奪うためではなく、飢えに苦しむ人々を助けるために現代知識を使う。

転生した途端現代の倫理を投げ捨てて経験値稼ぎのために殺戮を繰り返す、どこかの転生漫画に爪の垢を煎じて飲ませてやりたい。

 

未来の知識や技術が歴史を歪めてしまうことを知っているが故に自戒し、それでも飢餓から人を救うために改革を進める。

人を傷付ける恐れながらも、戦乱から味方を守るために武器の製造に手を伸ばす。

思い悩みながら、それでも最善の道を模索する。

結局戦乱は激化して、信長の配下である静子もやむなく人を殺めることになるが、その際はドス黒い怨念と寒気に襲われている。

文明人が当たり前に持つ恐怖や後悔をきちんと描く、原作者と漫画家の技量に感服した。

 

なろう小説や漫画では、神様からもらったスキルや遠い未来の知識を乱用し、その世界の住人を自己顕示欲のために使い捨てる傾向が見られる。

歴史上の偉人を女体化・兵器化して粗末に扱うため、不快感を感じることも少なくない。

しかし一方で、戦国小町や薬屋のように人としてのモラルを持ち、他人のために自己の才覚を用いて奉仕する物語もある。

 

現代社会のストレスを異世界にぶつけてスカっとしたい読者もいるだろうが、現実はゲームではなく、そこに住む人々もゲームの駒ではない。

歴史を動かす主人公にはやはり大義と誠実さが必要ではないだろうか?

無自覚に命を奪って、「またオレ何かやっちゃいました?」とトボけるサイコパスよりは、他人の痛みを自分のものとして受け取りながら成長する青少年の方がいい。